2024年03月21日

俵のネズミが米食ってチュー

 お客様からお預かりの、きれいな水色に日向紋が一つ入っていた色無地を紫がかった紺に染め替えし、お洒落紋を刺繍で入れました。

 

 (画像は仕立て前の反物の左右に分かれて刺繍された縫い紋を撮影・編集したものなので中央に不自然な切れ目があります)

 当店の資料に残してあった染の図柄をアレンジして通常の家紋より一回り大きく刺繍しました。

 ↓元の図柄(かつてコートの背中に3寸四方の大きさで染めたことがあります)



 思った以上の出来栄えです。加工先は、京都「染の川勝」さん

 
  


Posted by マッチョな呉服屋 at 16:25Comments(0)刺繍リフォーム

2024年03月16日

奥州小紋

 竺仙の新しい担当の方が来店され、都会では竺仙の奥州小紋を求められる方の多さに、目にかけられる数が追い付いていないというお話をいただきました。

 当店には、かなりの数が揃っております。幸い、遠方からのお客様にも当店の場所はとても分かり易いのです。

 関東方面からお越しの方には「新東名新城インターを降りたら、最初の信号から、とにかく一度も曲がらずに5km」

 関西方面からお越しの方には「東名豊川インター降りたら新城方面ランプから一般道に合流したら一度も曲がらずに12km」

 これだけです。竺仙の奥州小紋や松煙染め、綿紬の注染は地布の確保が少々困難になりつつあるようで、竺仙さんでもオーダーに応じきるのにお時間がかかるようになっているようです。

 奥州小紋をお探しの方は、ぜひお越しください。

 *最近小さな当店の真向かいにスズキの整備工場付きのディーラーが出来たので、さらに分かり易くなりました。
  


Posted by マッチョな呉服屋 at 14:10Comments(0)浴衣

2024年02月10日

こんなに揃ってます

 芝崎圭一さんの作る、座繰り糸を草木で染めた紬たち。



 専門店での争奪が激しい品なので、取り扱っている京都の織物問屋「室町の加納」でも、この紬を販売する催事では整理券を配ったり、ドラフトみたいに1番クジを引いた店から順に1点づつ販売したりと大変です。

 第24回きもの売り申さずの会「布で巡る日本の旅」で展示した明るいオレンジ色以外にも、当店在庫にこれだけ揃っております。

 紬と聞くと艶消しのもったりした感じがしますが、この芝崎紬はツヤがあって華やかな場所にお召しになられてもOKなので、楽しい染帯から、格のある名古屋帯・袋帯まで組み合わせて幅広くお使いいただけます。



  


Posted by マッチョな呉服屋 at 10:39Comments(0)

2024年02月05日

当店専属モデルさんの着物姿でございます

以前もここに画像を掲載させていただきましたお嬢様の着物姿再び!

まずはこちら。
「芽吹き」という題名が付けられた高尾工芸制作の薄ピンク(大人ピンクです)の付下げに、帯は小袖屋制作の刺し子の染帯です

次に、くわ垣(花也)制作の菊の葉をモチーフにした付下げに唐花模様の袋帯です


上の画像の装いの方が、下の画像に比べるとパーソナルに寄っています。

下の装いなら、御友人やご親戚の披露宴に着用されてもOKです。

着付けは、お嬢様のご自宅まで店主姉が出掛けて務めさせていただきました

今回も快く着物姿の画像を提供いただき、爺やは感謝いたしておりますよ。
  


Posted by マッチョな呉服屋 at 11:28Comments(0)刺繍着こなし附下げ

2024年02月05日

ご来場ありがとうございました

 第24回 きもの売り申さずの会 「布で巡る日本の旅」

 6日間の期間中、カウントできただけで412人の皆様にお越しいただきました。

 特に金曜と土曜は少々混み合うほどの盛況で、スタッフ全員ガイド役をしていたので412という数は実際より少ないと思います。

 また、コロナ禍以前よりもSNSでの発信が盛んになっていて、着物リメイクの先生はじめ何人もの方のブログやインスタグラムにも掲載をいただきまして、大変感謝しております。

 東愛知新聞や中日新聞の東三河ページにカラー写真と共に記事も掲載いただき、「新聞で見て急いで来ました」と仰られた方も多数お見えになりました。

 まだまだお目にかけたかった品々もありましたし、もっと時間をかけて布を作った職人さんの気持ちをお伝えしたいと思いました。

 本当にこんな田舎の呉服屋に展示してあった着物や帯が有るの?どこかから借りてきて展示していたんじゃないの?とお疑いの方がおられましたら、是非!当店まで確かめにお越しください!
  


Posted by マッチョな呉服屋 at 11:15Comments(0)展示会

2023年12月15日

売り申さずの会 出品予定品目です

前回の記事で少し書きましたが、もう少し詳しく展示品についてお知らせします。

北海道
 厚司織(アットゥシ)

東北・北陸
 越後上布 小千谷縮(こちら越後上布の縮織で、年に1~2反しか生産されない超貴重品です) 白鷹御召し 士乎路紬 古志紬 加賀友禅

関東
 江戸小紋 黄八丈 八丈織 澄まし建て本藍染め 結城紬(縮み織含む) 赤城座繰り紬(芝崎)

中部
 三才山紬 伊那紬 

関西
 京友禅 京刺繍 西陣織 志村ふくみ紬(スタッフ着用品)

四国
 天然藍染 伊予紬

九州
 綿薩摩 大島紬(三ッ輪ならではの、ちょっと変わりダネ大島です)

沖縄(離島含む)
 紅型 首里織 久米島紬 宮古上布 芭蕉布

 他にも何か考えます。ただし、全て当店の商品なので、会期までに売れてしまったら展示できません。その時はごめんなさい

  


Posted by マッチョな呉服屋 at 12:41Comments(0)キモノ全般展示会

2023年12月15日

4年ぶりの開催です

 お待たせしました。コロナで中断しておりました「きもの売り申さずの会」を来年1月に開催します。

 と き 令和6年(2024)1月16日(火)~1月21日(
      午前10時~午後5時 
      ただし19日(金)と20日(土)は午後6時まで

 ところ 豊川桜ケ丘ミュージアム 1F第5展示室
       愛知県豊川市桜丘町79-2 電話0533-85-3775


 売り申さずの会は、日本の着物の素晴らしさを一人でも多くの方に知ってもらおうと先代が始めたものを私が引き継いで参りました。
 
 販売を目的とせず、職人の手仕事で生み出された日本のきものに直接手で触れてもらって何かを感じ取っていただければ幸いです。

 展示されるきものには産地・原料・加工工程などを写真入りの解説を添えて展示します。

 当店スタッフも常駐しておりますので、きものに関する疑問や不信感など、全てに責任をもってお答えします。

 今回のテーマは「布で巡る日本の旅」と称しまして、北は北海道の厚司織から南は沖縄の宮古上布まで、当店の棚の中から厳選した全国各地で作られたきもの20種類以上を展示いたします。
 
 また、以前の売り申さずの会で「え!これ普通に着てるんですか、勿体ない!」と言われたスタッフ使用品の志村ふくみさんの着物なんかも、期間中どこかで展示する予定です。


 展示品は毎日少しずつ掛け替えをいたします。お楽しみに!

 
  


Posted by マッチョな呉服屋 at 11:54Comments(0)展示会和の美

2023年11月23日

蠟纈(ろうけつ)見るなら三ッ輪においで

26日まで、蠟纈染めを特集した秋の展示会を実施中です。

貴方のイメージにある蝋纈もあれば、何と!これも蝋纈?な物まで揃っています。

もちろん、蝋纈以外の織と染全てをご覧いただけますので、お気軽にお立ち寄りください。

26日は軽トラ市も店の前の通りで午後2時半まで開催しています。大ビンゴ大会や大クジ引き大会もイベント内で実施しています。

是非是非!














  


Posted by マッチョな呉服屋 at 13:52Comments(0)展示会

2023年09月29日

久米島行って来たーっ

 っても店主じゃなくて、母と姉。

 取引先の1つ。太田和さんの産地研修に姉が母を伴って親子旅行っすわ。

 まずは久米島を訪問。訪問すると何か買っちゃう着物大好き二人組。

 久米島なので、当然久米島紬でありますが、今回購入したのは「十字絣四玉」という構図の物。この構図は御絵図(みえず)と称される、かつての首里王朝の留め柄の1つなので、解説文と共に桐箱入りになるそうです。




 拡大画像はこちら


 久米島紬は製作者が個人事業主として組合に加入?登録?して、制作工程の全てを個人が行うシステムになっています。

 この反物を制作した高坂エミ子さんとも現場でお会いしてきたよ、と姉が申しておりました。

 久米島紬といえば、この焦げ茶をイメージする方も多いと思いますが、現在ではこの色は大変少ないのです。
  


Posted by マッチョな呉服屋 at 15:36Comments(0)和の美産地訪問織物

2023年08月31日

なんぷー

鹿児島に南風織物という、他とはちょっと違った大島を糸染めから織りあげまでを行うお宅がありました。



結構カラフルな色遣いが特徴でして



縞大島と思われたかもしれませんが、絣です





それも、今時普通のカタス(経・緯が1本づつの絣糸を交差させた物)ではなく、大島の絣の本来であるヒトモト(経・緯が2本づつ井桁状の交差で絣を構成)です。

絣糸もカタスの2倍いりますし、織るのも気を使います。

縞大島の様で本物のヒトモト絣の大島。色合いは軽やか。

裁ち合わせ方で全く違う着物になりますね。

どんな反物も私が柄合わせをし、鋏を入れて仕立て屋さんに説明して手渡しする三ッ輪でなきゃ扱いきれないかも。
  


Posted by マッチョな呉服屋 at 18:45Comments(0)織物

2023年08月23日

もう5月から10月を「夏」と呼ぼう

明日より27日の日曜日まで新城店で薄物展します


 立秋?何それ?な毎日ですが皆様体調はいかがでしょうか。
 長期予報では10月に入っても気温の高い日が残るでしょう、と今朝のテレビで気象予報士の方が言ってました。

 もうこれからは桜の花が散ったら胴抜き(袷に見えるけど胴回りの裏地を省いた着物)に単衣の襦袢。ほどなく夏の襦袢に単衣または無双(紗袷と呼ばれていますが、現在は絽と紗を重ねた物が殆ど)。GW明けたら、日中気温で夏物を着用したって良いと思います。

 そこから「な~~~つぅ~~~~」ときて9月も夏物。10月に入って気温次第で単衣に戻って、その後胴抜き。これが今後の日本の正しいキモノ姿だと思います。

 洋服の装いが半袖に移っても、5月は袷なのよ。6月まで単衣はおかしいのよ。9月になったから単衣に戻して10月から袷なの!

 いやいや、気温と体調に合わせましょうって事です。

 ってな訳で、今回単衣夏物にフォーカスした展示会をやってみます。

 既に新城店2階には撞木への陳列を待つばかりの夏物の数々が鎮座いたしております。


↑問屋の夏物売り場かと思うような品揃えです


↑画像右半分が夏の付け下げ。左が加工着尺や小紋。(竺仙の単衣専用江戸小紋や絽の江戸小紋もありますよー)


↑洒落物として、夏大島、宮古上布、貴重な越後上布の絣や、超々貴重な小千谷縮も


↑画像右の方には絽の訪問着や無双の訪問着


↑店の1階には夏大島の白絣と野崎織物の本羅の帯

 暑いわ、いきなり豪雨も降るわの日々ですが、冷房しっかり効かせておりますので、是非どうぞ!




  


Posted by マッチョな呉服屋 at 10:05Comments(0)夏物上布展示会浴衣貴重品

2023年07月20日

蝋纈染めの過程です

まずこちらをご覧ください。市松模様に染め分けられた反物です。
 左側縦の段は、反物に使った染料の色。その右側は染まり上がった色となっています。
(最初は白生地を薄緑がかった灰色の染料で染めたので、左右一緒の色です)
 その次の段からは、薄く染まった反物(右)に、次の段の色(左)、を重ねてその右に染め上げ、それにまた1段下の左側の色を重ねて。その右に・・・最後は一番右下の濃い鉄緑色まで計10回白生地に色が重なっています。



 以上を、ご理解していただいた上で、こちらを順にご覧ください


白生地に最初の色で色無地に染めたら、この色を残したい部分に蝋で柄を伏せて、次の色をそめると
                          ↓


 このように、蝋で柄を書いたところは前の色が残りますが、他の部分は次の色に染まります。そしてこの2段階目の色を残したい部分にまた蝋で柄を伏せて次の色を重ね染めすると
                     ↓



さらに↓



さらに↓



さらに↓



さらに↓



さらに↓



さらに↓



 ↑ 完成!!

 この反物は完成までの過程が分かるように蝋を毎回落としていますが、本来は次々蝋で伏せて色を重ねていき、最後に全部の蝋を落として細かい部分の書き足しや金彩加工を施すことになります。

 次の色にするために、どんな色を重ねたら良いのか、そこに私は感動しました。(ここ分かりますかね?一番最初の白生地に染める時は、染めたい色の染料で白生地染めれば、当然その色になりますが、2番目以降は、次の色に染め上げるため、染まっている前の色にどんな色を重ねたらいいのかなんて、私じゃサッパリわかりません)

 秋の催事で、この蠟纈(ろうけつ)染めを特集したいと思っています。
  
タグ :ろうけつ染


Posted by マッチョな呉服屋 at 18:01Comments(0)和の美染物

2023年05月12日

現れた人は~ good timing!!!

 5月の赤札市に向けて、在庫品の中から割引販売する商品をチョイスしている時に、その人はやって来た。

 まいど~、と声は軽やかに。そして荷物の詰まった重い段ボール箱と共に。

 「いやぁ、もう勤め先の会社もそろそろ廃業が見えてきたので、在庫品を見てもらおうかと思って」

 OH!! Good Timing!!!

 袋帯・八寸帯・九寸帯・着尺に紬などなど。どれもこれも卸値段を聞いたら「はぁぁぁぁ!!!!!」と声が出ちゃいました。

 なので、今回の赤札市には掘り出し物が結構ございます。


 マジで驚いたんですってば・・・・


   
タグ :赤札市


Posted by マッチョな呉服屋 at 14:05Comments(0)キモノ全般展示会仕入れ

2023年05月08日

5月のお知らせです

赤札市開催!

とき 5月22日(月)~28日(

ところ kimono処 三ッ輪 新城店

℡0536-22-0147


 *5月のお休み13日()14日()15日(月)21日(  


Posted by マッチョな呉服屋 at 14:45Comments(0)展示会

2023年05月06日

浴衣陳列

 日中の気温も20度を超すのが当たり前になってきました(中部地方)

 てな訳で、連休を決算業務で過ごし、店内を夏仕様にチェ~ンジ!

 当店の浴衣は竺仙をメインに絞りは藤井絞。少し小袖屋というラインナップになっております。

 店内入り口側にはコーマ、綿絽、絞り、小千谷を並べ




 奥には竺仙の奥州小紋や紅梅、中形・長板の物を並べました。



 あ、真ん中にかかっているのは単用の付け下げと絽綴の八寸帯ですよ。


 話変わって。先日50年ほど前の着物が当時の文庫に入って、仕立て直しに持ち込まれました。




 当時の文庫ですから、きもの処三ッ輪ではなく、柄の店三ッ輪です。電話番号も局番一桁。今は無くなった有線の番号も記載されています。
  


Posted by マッチョな呉服屋 at 19:23Comments(0)夏物浴衣店内陳列

2023年04月26日

消えゆく物。生まれる物。

 松原定吉(1893-1955)氏を祖父に持つ、孝司さんが定吉さんの工房を引き継ぎ、「すまし建て」を用い、板場で白生地に伊勢型紙で糊付けした生地を、藍染めしてきましたが、体調不良で引退され、工房もすでに売却されてしまったとの事。

 その工房で生まれた1枚です。


 全体画像では柄が分かりづらいので、アップで


 一見小紋に見えますが、縫い目で柄が揃い、前身に茶色(おそらく丹殻染)が多いので、絵羽づけに近いです。

 繰り返し柄ではないので、長板というのとはさらに違う気もします(今度太田和のS君にも一度詳しく聞いてみます)

 残念ながら、もう次の物は生まれず、消えゆく物になってしまいました。現在「松原」の名は伸生さんが引き継いでいますが、伸生さんが若い頃お父様の利夫さんが、定吉さんの元から独立されてしまったので定吉さんの工房から生まれてきた物とは違っています。


 と、寂しい話がある一方、名前も新たに頑張られる女性職人さん(尊敬の念も込めて、作家とは呼ばず職人さんとします)の作品



 生絹(絹本来の張りを多めに残した生地)を用い、道屯織が施された帯です。

 作者は「Aki Ota」首里の花倉織で名の通った伊藤峯子さんの元で修業し、京都に戻って積極的に創作活動をされています。



 太田和から当店に入ってきた「Ota」作の帯です。ふふ


  


Posted by マッチョな呉服屋 at 17:54Comments(0)和の美作家物藍染

2023年04月08日

藍の親子対面

 先日、身体づくりでお世話になっているダンスの先生からお預かりした、藍染の振袖



下前衽に、作者の名前が金彩で書かれ、振袖の文庫には「天然藍」の証書もありました。(これ写真撮り忘れた!)



 

  と、まずはここまでが前置きとして。


 昭和50年代に、古庄理一郎氏を中心とした徳島の藍染め職人たちが、化学染料を一切加えない100%の藍カメから出して注染の技法で染めるという、それまでの藍染めの常識を超えた技法にチャレンジを始めました。

 藍はカメの中で発酵して生きていないと布を染めることが出来ません。ですから、温度管理されたカメの中にそっと糸や布を浸して染めるのが当然で、となると絞りを施した布や、絣くくりをした糸を染める事が普通です。(江戸のすまし建て藍の松原さんとかは特殊な例)

 それを注染、つまり型紙で糊を付けた布に藍を注いで柄付けをするのは100%の天然藍では大変難しいチャレンジでした。だが、この新しい染め方にこそ徳島の藍の隆盛がかかっていると考えた理一郎氏は、京都の呉服問屋「トキワ商事」とタッグを組んで「藍匠同人」を立ち上げます。

 何とか藍の注染を確立しようとする職人と、それを取引先の全国呉服専門店に紹介する問屋、そしてそれに理解をし、買い支えをする呉服専門店のトライアングルによって、ついに天然藍100%の浴衣が数パターン出来上がりました。

 が、「最初の頃は色落ちも激しくて、とてもお客様にお勧めする事なんて出来んかったよ~」と私の母は以前良く話していました。

 それでも職人たちは日々改良を続け、問屋は呉服屋に頭を下げ、呉服屋は買い支える事で、ついに徳島の天然藍は、それまでに無かった藍染製品を生み出すことが出来ました。

 当店も、藍匠同人の1人として協力をしてきました。


 という訳で、今回先生からお預かりした藍の振袖に金彩で書かれていた「古庄紀治」という名前と「天然藍」の証紙に、深夜まで興奮してしまった私を許して下さい。じゃなくて、調べてみたらやっぱり故)古庄理一郎さんの跡を継がれた方が古庄紀治さんでした。

 今回振袖を撮影した当店の二階の、まさしく完全に同じ場所で30年ほど前に撮影されたのが、こちらの理一郎さん制作の振袖




 当時の写真をスキャンしたので、画質が少し劣りますが、ご容赦を。

 この時の展示会には、他にも通産?文部?どっちかの大臣賞を取られた作品も。




 他にも、横段熨斗目の作品や




 大名行列の絵羽物




 なんかも展示して、多くのお客様にお買い上げいただいたり、後日古民家で「売り申さずの会」として展示をしたのが地元新聞に掲載されたりしました。

 いや、ほんと滅多に当店以外からのお預かり物に興奮する事無いんですけどね。今回ばかりはねぇ。
  


Posted by マッチョな呉服屋 at 16:56Comments(0)振り袖藍染

2023年03月25日

おひょーっ

ふざけた表題のオチは最後で。

さて、昨日新たに三ツ輪コレクションに加わったのが、こちら


八寸帯でございます。その正体やいかに?

第2ヒントは、こちら


糸を染めるのに用いられた草木染料は、この3つ「茜」「マリーゴールド」「ヨモギ」


答えは、こちら


  ↓
  ↓
  ↓
  ↓
  ↓
  ↓
  ↓
  ↓
  ↓
  ↓
  ↓




 遥か北の大地で生まれた「アットゥシ」(シは小文字で表記されることもあります。アイヌ民族の方の発音をあえてカタカナ表記すると、このようになるようです)
 厚司織は完全な当て字です。オヒョウの木の内皮を煮て叩いてを繰り返し、細く割いて繋いで糸状にした物を植物染料で染め、織りあげられた帯です。

 以前、当店主催の「売り申さずの会」にも、取引先の協力で無地のアットゥシを展示させていただいたことがあるのですが、姉に手書きで解説パネルをお願いした際に、私の発音が悪く「原材料はオヒョウの木の皮って書いて」が「おひょーの木の皮」になってしまったという過去がありました。

 今回の購入で、姉は初めて「え?おひょーじゃなくてオヒョウなのっ!変だと思ったんだー」とウケておりました。

 北の大地から、南の島まで。三ッ輪に来ていただければ全国各地を回ったのと同じ気分が味わえます。

  


Posted by マッチョな呉服屋 at 10:45Comments(0)織物貴重品

2023年03月24日

振袖、帯と組み合わせて

 今回は写真メインの構成です。

 現在、当店手持ちの振袖は、この2枚です。




 上は流水に鴛鴦。手書き本友禅に手刺繍。下は花を本友禅、そして本箔(樹脂ではなく職人が打って伸ばした金箔)を用いた物。
 どちらも手仕事のみで制作された振袖です。

 この2枚の振袖に、当店の帯をそれぞれ組み合わせてみます。






















 あなたのお好みはどれですか?












   
タグ :藤井藤振袖


Posted by マッチョな呉服屋 at 16:32Comments(0)振り袖

2023年03月02日

ご来店ありがとうございました

 向春展、おかげさまで最終日までお客様に恵まれて、士乎路紬は縮も含めて7反お買い上げいただきました。

 ご来店いただいた皆様には、本場越後上布の縮であり、ユネスコ無形文化遺産に登録されている「小千谷縮」にも触れていただき、「へ~!これが!!」と楽しんでいただけ嬉しかったです。

 展示会は終わりましたが、士乎路紬の在庫は当店に無地・縞柄・縮とバリエーション豊かに御座いますので、いつでも会えます。
  


Posted by マッチョな呉服屋 at 12:58Comments(0)展示会