2014年06月04日

夏です、もはや

 先日京都に仕入れに行った時に、女将がコッソリ藤井さんにつぶやいてきたらしい


 
「私、夏の付下げがほちいの」

 
 先程荷物がいて、何も知らなかった私は「何コレ?」

 もちろん品質センス共に素晴らしいです。写真の腕前が悪すぎてもどかしいですが。

全部で4点

 その中から何とか柄が上手に写った物を。
夏です、もはや

 ツバメが「ふく(福)」の字になって飛んでます。

夏です、もはや

 こちらは貝殻が宝尽くしっぽくグレーの濃淡だけで表現されています。

 どちらも糊糸目を活かした本友禅のみのスッキリした、それでいて存在感のある絽の付下げです。


 ところで話変わって

 最近、(自称)呉服屋と申す店の一部では、裏地を在庫に持たないところが結構あるそうです。

 つまり、表生地が売れたら、そのまま会社組織でアチコチの店の物を引き受けている仕立て屋さんに丸投げ。

 そこで八掛も胴裏も合わせてもらって仕立て上がった物をお客様にハイ、ドーゾと納めるらしいのですが…


 これでは、どんなに表生地の風合いを吟味したとしても(まぁ、そういうお店が着心地までを吟味しているとは思えませんが)裏地が適当では意味がありません。

 三ツ輪では、お客様のご予算と表生地の風合いに合わせて胴裏の風合いも変えています。

 八掛は何度も述べているように全て京都の浅見さんで別染め、または表地と共生地をご要望の場合には、表地を制作した染屋さんに発注しています。

 このブログを読んでいる方は、商売上手なお店でアレコレ能書きを聞かされた場合、「えーと、じゃあ胴裏を何種類か見せて下さい」なんてツッコミ入れてみるのもイイかも、です。


 楽して儲けようとばかり考えている不埒な呉服屋には、私の配下の者を差し向けて成敗ですっ!
夏です、もはや







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Posted by マッチョな呉服屋 at 12:03│Comments(0)附下げ夏物
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